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「永代供養」と「永代使用」の違い

スタッフブログ

2025.05.30

「永代供養」と「永代使用」の違い

お墓に関する用語として「永代供養」と「永代使用」がありますが、これらは目的や内容が異なるため、混同されることが多いです。それぞれの定義や特徴、違い、メリット・デメリットについて説明します。

永代供養とは

永代供養とは、遺族や子孫に代わって、寺院や霊園などが永続的に故人の供養を行うことを指します。主に、後継者がいない場合や墓を継ぐ人がいない場合に選ばれる供養の形式です。永代供養には、合祀墓、集合墓、個別墓、納骨堂など、いくつかの種類があります。

【特徴】
1 供養の代行
遺族や子孫が定期的に墓参りや供養を行う代わりに、寺院や霊園が責任を持って供養を行います。供養の内容には、年忌法要や定期的なお祈りが含まれます。

2 合同供養が多い
多くの場合、他の遺骨と一緒に納骨される「合祀(ごうし)」形式が採用されます。

3 管理不要
遺族が墓の管理をする必要がなく、墓石の掃除や供花なども霊園や寺院が行います。

4 費用が比較的安価
一般的な墓地や墓石を購入する場合に比べて、費用が安いことが多いです。ただし、施設によっては追加費用(管理費や供養費)が発生する場合があるので、契約内容をしっかり確認しましょう。

メリット・デメリット

【メリット】
・後継者がいなくても安心
子どもがいない、または親族が遠方に住んでいる場合でも、永代供養を選べば供養を継続でき、子孫が墓を管理する負担を心配する必要がありません。

・管理の手間がない
墓参りや掃除をしに行く時間が取れない人や、遺族が遠方に住んでいる場合でも安心して利用できます。

【デメリット】
・個別の供養が難しい場合もある 合祀形式の場合、他の遺骨と一緒に埋葬されるため、故人専用の墓石や供養スペースを持つことができません。また、後から個別の供養を行うことが難しくなります。

・遺骨の移動が難しい
合祀形式の場合、一度納骨した遺骨を他の場所に移動させることがほぼ不可能です。後から墓地を変更したいと考えても対応できない場合があります。

・親族の理解が必要
伝統的な家墓を望む親族がいる場合、永代供養に対する理解を得るのが難しいことがあります。

永代使用とは

永代使用とは、墓地の使用権を購入することを指します。ここでの「永代」とは、永遠に土地を所有するという意味ではなく、契約に基づきその墓地を継続して使用する権利が認められることを意味します。永代使用権は、墓地を継承する方がいる間は代々継承することができます。ただし、継承者がいない場合は永代使用権を失い、墓地を返還する必要があります。

【特徴】
1 土地の所有権は得られない
永代使用権は墓地の土地を「借りる」権利であり、土地そのものを購入するわけではありません。土地の所有者は墓地を運営する霊園や寺院です。

2 使用条件が契約で定められる
使用権の継続には、管理費の支払いなどの条件があります。これを怠ると使用権を失う場合があります。

3 家族単位での使用が一般的
永代使用の墓地は、家族墓や夫婦墓として使用されることが多いです。

メリット・デメリット

【メリット】
・個別の墓を持てる
故人や家族ごとに独立した墓を所有でき、自由に供養方法を選べます。故人を特定の場所で供養でき、親族が集まる場としても機能します。

・家系を継承しやすい
家族の墓として、世代を超えて使用することが可能です。墓石に家系や歴史を刻むことで、家族のルーツを後世に伝えることができます。

【デメリット】
・管理費の負担
墓地を維持するための管理費を継続して支払う必要があります。支払いが滞ると、墓地の使用権を失う場合もあります。

・後継者がいない場合のリスク
永代使用の墓を維持するには、後継者が必要です。後継者がいなくなると、墓の維持が困難になり、無縁墓となり最終的には撤去されるリスクがあります。

どちらを選ぶべきか

1 家族構成と後継者の有無
後継者がいない場合や子どもに負担をかけたくない場合は、永代供養が適しています。一方、家族の墓を残したい場合は永代使用が適しています。

2 経済的な事情 
永代供養は比較的費用を抑えられるため、経済的な負担が大きい場合に有効です。

3 価値観や供養のスタイル
家系の歴史を大切にしたい場合は永代使用を選び、供養を簡素化したい場合は永代供養を選ぶのが良いでしょう。

4 立地や利便性
永代使用の場合は定期的な墓参りが必要になるため、墓地の場所が遠方だと負担が増えます。永代供養の場合は、管理費が不要のため、立地をあまり気にしなくて済みます。


永代供養は、管理の手間を省きつつ故人を供養したい人に向いており、後継者問題や経済的負担の軽減が主な目的です。一方、永代使用は、家族や家系を大切にし、伝統的な墓を維持したい人に適しています。
自分や家族の状況や価値観に応じて、どちらが最適かを慎重に検討することが大切です。どちらを選んでも、供養の意義が失われるわけではないため、無理のない範囲でできる形を選ぶのがよいでしょう。



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