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【回忌】の意味・回忌法要

スタッフブログ

2025.08.15

【回忌】の意味・回忌法要

「回忌」とは、仏教における死者の追善供養の一環として、故人の命日を記念し、特定の年に行われる法要のことを指します。これは、故人の冥福を祈り、成仏を願うための儀式です。「回忌」という言葉の由来は、故人が亡くなった日から1年を1周とし、その後も同じ日にちが巡ってくることを意味します。毎年命日が巡ってくることから、その度に供養を行うことが伝統的に重要視されてきました。

仏教的な意味

仏教においては、人が亡くなった後、その魂はすぐに成仏するわけではなく、一定の期間を経てから安らかになるとされています。そのため、遺族や友人たちは故人のために供養を行い、成仏への助けとなるように祈りを捧げます。回忌法要はこの供養の一環であり、故人が迷いの世界から解脱し、安らかな境地へと導かれることを願うために行われます。

初七日(しょなのか)四十九日(しじゅうくにち)

特に重要とされるのが初七日から四十九日までの期間です。初七日は亡くなってから7日目に行われる法要で、故人が三途の川を渡るための審判を受けるとされる日です。そして、四十九日には故人が裁きを受け、成仏するかどうかが決まると信じられています。この四十九法要が終わることで、遺族は一つの区切りを迎え、日常生活へと戻ることが許されると考えられています。四十九以降の法要は、故人が無事に成仏し、その後の冥福が永続するようにとの願いを込めて行われます。特に一周忌や三回忌は、故人を偲び、多くの親族や親友が集まる法要となります。以降は七回忌、十三回忌、三十三回忌と続きますが、それぞれの回忌には特別な意味が込められています。

「十王信仰(じゅうおうしんこう)」

十王信仰は、死後の世界において、死者の生前の行いや業(カルマ)を裁く「十王」と呼ばれる10人の裁判官的な神々を信仰するものです。死後に魂が地獄道を通り、各段階で十王による審判を受けるとされ、審判は死後7日ごとに行われ、最終的には49日に閻魔大王による裁きが下されると考えられています。

1 初七日(しょなのか)初めの7日間で、泰広王(しんこうおう)による裁きが行われます。

2 二七日(ふたなのか)14日目には初江王(しょこうおう)が裁きます。

3 三七日(みなのか)21日目には宋帝王(そうていおう)が裁きます。

4 四七日(よなのか)28日目には五官王(ごかんおう)が裁きます。

5 五七日(いつなのか)35日目には閻魔王(えんまおう)が裁きます。この審判が最も重要。

6 六七日(むなのか)42日目には変成王(へんじょうおう)が裁きます。

7 七七日(なななのか・四十九日)49日目には泰山王(たいざんおう)が裁きます。

この後も、百か日、一周忌、三回忌などがあり、それぞれ別の王が審判を行うとされています。最終的に三十三回忌や、五十回忌を通じて亡者の行く先が決定されると考えられています。

回忌法要

【初七日】
亡くなって7日目に行われる法要です。仏教では、人の魂は死後すぐに浄土へ行くわけでもなく、次の生へと向かう道を模索しているとされています。このため初七日では、故人が迷うことなく次の世界へ向かうよう祈りを捧げます。

【四十九日】
亡くなって49日目に行われる法要で、最も重要とされています。この日までに故人の魂が成仏するため、遺族は念入りな供養を行います。また「百か日(ひゃっかにち)」という節目もあり、没後100日でも法要をすることがありましたが、現在は、親族など参列者を頻繁に集めることが難しいため、百か日はしないことが多いです。四十九日が終わると、遺族は喪が明け、日常生活へと戻る準備を始めます。

【一周忌】
亡くなってから1年後に行われる法要です。これは最初の大きな節目であり、故人を偲ぶ大切な機会です。多くの親族や友人が集まり、故人の思い出を語り合うことが多いです。

【三回忌】
亡くなってから2年目に行われます。「三回忌」という名前ですが、これは命日から数えて3回目の命日という意味です。

【七回忌(しちかいき)】
亡くなってから6年後に行われる法要です。回忌は多くの場合で「3」と「7」が付く数え年であることには理由があり、中でも「7」は「お釈迦様は生まれたときに7歩歩いた」という伝説から来ているというのが通説です。また、仏教において3や7が、人としての迷いと別離し、悟りを開くとの意味をもつためでもあります。七回忌では、故人の記憶が少しずつ遠くなり始める頃ですが、親族や友人たちは故人を忘れずに供養を続けます。

【十三回忌】
亡くなってから12年目に行われる法要です。節目のひとつです。冥界で仏となった故人が、「大日如来(だいにちにょらい)」とひとつになる日とされているからです。
12年という歳月が流れているため、法要の規模は縮小し、家族のみで執り行うケースも少なくありません。その一方で、十三回忌が故人にとって大切な日であることや、干支を一周する節目の年であることを鑑み、盛大にする地域もあります。

【三十三回忌】
亡くなってから32年目に行われる法要で、これは故人の魂が先祖の一員として完全に合一される最終的な回忌です。この三十三回忌をもって、故人の回忌法要は終了することが多く、以降は永代供養として供養が続けられます。

現代の回忌

現代においても回忌法要は重要な行事として続いていますが、その形態や規模は時とともに変化してきています。かつては親族や地域社会全体で盛大に行われた回忌法要も、近年では家族のみで簡素に行われることが増えています。都市化や核家族化が進む中で、回忌法要の回数や期間も柔軟に調整されることが多くなっています。三十三回忌までをきちんと行う家庭は減少しており、十三回忌で終えるケースや、さらには一周忌や三回忌のみを重視する家庭もあります。決してそれがいけないということは全くありません。法要をせずに、お墓参りのみでも構いませんし、故人様を思い出して手を合わせるだけでも、ご先祖さまは喜んでくれるのではないでしょうか。


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